杉桧椅子
2011年 01月 07日
ダイニングチェアのほとんどがブナやタモやウォールナットなどの堅木で作られることが多いようです。そして、杉で作られた椅子やスツールもあるのですが、どうも民芸品のような雰囲気になってしまうように思えます。同じように桧の椅子も時々見られるのですが、丈夫さを求めた結果からか太くてすっきりしないような気がします。
そこで、まず見た目がスッキリとなるよう、木目が柾目になるように角材を配置しています。特徴は座面と背貫は板のままで使わずに角材に割ったものを年輪が見えるように接ぎ合わせています。骨格の桧は角材が細く見えるようにほとんどの部材をテーパーをつけて製材しています。
組み上げは全てホゾ組みで、座面は駒留めです。同じ構造の試作品を半年くらい自宅で使用していますが耐久性に問題が出ていません。広葉樹に比べて弱いと思われている針葉樹の杉桧ですが、通常の使用に関して強度が不足することは無いと思います。椅子が壊れる場合は部材の接合部分が緩むことが多いかと思いますが、接着剤を併用したホゾ組みでは緩むことはほとんどありません。もし壊れるときは部材が折れて壊れるケースと思いますが、それは異常な使い方の結果と思います。
座面の杉は使い込むほどにお尻でこすられてツヤが出てきます。